「皆さんとともに。」「変えよう。」…衆院選キャッチフレーズ、どこまで浸透?
31日投開票の衆院選では、各党がそれぞれのカラーを反映したキャッチフレーズを掲げ、支持拡大を図っている。異例の短期決戦となっただけに、有権者にどこまで浸透できるかが課題だ。
自民党のキャッチフレーズは「新しい時代を皆さんとともに。」。岸田内閣の発足を「新しい時代」で表現し、首相の対話重視の姿勢を「皆さんとともに」に込めた。首相(自民党総裁)は27日午前、東京都北区で街頭演説し、「ぜひ新しい時代を皆さんとともに、実現しようではありませんか」と呼びかけた。
立憲民主党は、「変えよう。」と、短い言葉で政権交代を訴えた。枝野代表は26日、宮崎市で街頭演説し、「新型コロナウイルス対策、この9年近くの経済、政治のあり方を変えよう」と力を込めた。
コロナ禍を意識したフレーズも目立つ。公明党は「日本再生へ新たな挑戦。」、共産党は「なにより、いのち。ぶれずに、つらぬく」と掲げた。国民民主党も社会経済の停滞を念頭に「動け、日本。」とした。
過去の衆院選では、圧勝につながったフレーズもある。自民党の小泉首相が郵政民営化を争点にした2005年の衆院選では、同党は「改革を止めるな。」を合言葉に、296議席を獲得した。09年の衆院選では、民主党が「政権交代。」を訴え、308議席を得て政権奪取を実現した。
今回の各党のフレーズは「これらに比べると、浸透が今ひとつだ」(自民党関係者)との指摘も出ている。(出典:読売新聞オンライン)